勝つために、何を選ぶか

先日、品川トレセンの結果が全学年で出そろい、選考会を受けたスクール生全員が合格という嬉しい報告が届きました。
実はその多くが、前学年では落選していた選手たち。地道な積み重ねを経て、見事リベンジを果たしてくれました。

今回の出来事をきっかけに、合格した選手たちへ、そして今より少しでも高みを目指す選手(よりもむしろ保護者の皆さま)へ向けて、サッカーの『本質』について改めて伝えたいと思います。


『サッカーの目的って、何だと思いますか?』
私の考えはシンプルです。
それは、『相手より1点でも多く点を取って勝つこと』
ドリブルやパス、テクニックなどが注目されがちですが、それらはすべて『ゴールを奪うための“手段”』にすぎません。

しかし昨今、指導の現場ではその手段が、まるで『目的』であるかのように扱われている場面を多く見かけます。
派手なドリブルや目を引くテクニックを『上手さ』と捉えてしまう選手たち。
そして、それを求め、評価してしまう大人たち。
そんな空気が、子どもたちの視野を本来見るべきものから遠ざけている気がしてなりません。


『勝つために何を選ぶか』を考えられる選手を育てたい。
テクニックを見せることを目的にするのではなく、
試合の状況や目的に沿って、最適なプレーを選べる選手。
何が必要かを感じ、判断し、実行できる選手。

そのような選手こそが、『サッカーの本質を理解した“本当に上手い選手”』だと信じています。
だからこそ、私はこれからもサッカーの原点からブレずに、子どもたちと向き合っていきます。


あらためて、トレセンに合格した選手たち、おめでとう!
でも、それはゴールではなくスタートです。

そして何より忘れてほしくないのは、みんなには『所属クラブ』があるということ。
日々、最大限の熱量で指導してくれている自チームのコーチたちの声に、しっかり耳を傾けてください。

『トレセンではこう言われたから…』という考え方ではなく、
クラブの仲間と、クラブの環境の中で、どれだけ真摯に向き合えるかが、これからの成長を決めていきます。

三角 康晴

三角 康晴

サッカーを通して、スポーツの素晴らしさ、仲間の大切さを伝えたい

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